永住権なしでも住宅ローンは組める?マイホーム購入の可否や対策について解説
日本を訪れている海外の方で滞在期間が長くなった場合、マイホームの購入を考えることも少なくありません。
しかし、そこで重要な問題になってくるのが永住権です。
今回は永住権の概要と永住権なしでもマイホームの購入ができるのかについて解説します。
永住権とは
まずは永住権がどんな権利なのかについて解説しましょう。
永住権とは、外国人が期間を制限されずにその国に滞在できる権利であり、これを有する外国人を永住者と呼称します。
永住権を取得した場合は在留資格を更新する必要がありません。
永住権は、日本において出入国管理及び難民認定法で規定されており、法務大臣が申請を受けて許可の判断をおこないます。
永住が許可される条件は、10年以上在留していること、独立した生計を営む資産または技能を持つこと、永住が日本の利益に合致することです。
審査の際には、上記の点以外にも素行が善良かなどの判断も加味されます。
永住権がなくても住宅ローンを組むことは可能?
永住権がない場合でもマイホームの購入は問題なくおこなえます。
また購入のために住宅ローンを組むことも法律による制限はありません。
しかし実際に永住権のない外国人が住宅ローンを組む場合、審査を通過するのは難しいのが現状です。
その理由としては国際業務をおこなっている銀行が少ないことや、マネーロンダリング対策として国外への資金移動が厳格化されたことなどが挙げられます。
また契約の内容が難解であり適正な契約成立の判断が困難なこと、出国後の債務回収をおこなう場合のハードルが高いことも審査を通過するのが難しい理由です。
このようなことから、多くの金融機関は永住権の所有をローン審査の条件としています。
永住権なしの場合に住宅ローンを組むための対策
永住権なしの場合に住宅ローンを組むための対策をご紹介します。
1.母国に本店がある金融機関を利用する
母国ともつながりのある金融機関であれば帰国後も追跡が容易なため、ローン審査通過の可能性が高くなります。
2.永住権を持つ配偶者にローンを組んでもらう
この方法を用いる場合、配偶者にも単独でローンを組むだけの収入が必要になります。
3.頭金を多くする
一部の金融機関では頭金を多く支払うことで、永住権を持たない外国人でもローンが組める場合があります。
もし可能であれば永住権を取得する方法ももちろん有効な対策です。
その場合は独立した生計や善良な素行といった条件があること、申請から受理までに4か月以上かかることに注意しましょう。
まとめ
永住権なしの状態でも住宅ローンを組むことは不可能ではありません。
しかし多くの金融機関では、永住権を審査の条件としているためハードルは高いでしょう。
審査を通過するための方法はいくつかありますが、いずれも事前調査や早期の申請が必要になるため、住宅の購入を考えた段階で準備をはじめると良いでしょう。
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